英語運用能力評価協会(ELPA)が主催する『ELPA英語教育フォーラム2018』の模様をJLCオンデマンド限定で配信をいたします。
今回のテーマは『「文法」を「教える」?~英語授業での「文法」の扱い方を考える~』です。
「5ラウンドシステム」の実践者である梶ヶ谷先生と「TANABU Model」の実践者である堤先生には、授業の中で文法をどのように教えているか、『英語指導における効果的な誤り訂正』などの著書を持つ白畑先生には文法は体系的に教えるべきなのか、文法の誤りはどこまで訂正したらよいのか、などのお話をしていただきました。
悩みの種、5文型の指導をこれで克服!
文法の授業の中でも高校1年生のはじめに出て来ることが多い「5文型の指導」というのは、なかなか難しいと言われています。5文型の指導で一番意識しなければならないことは、「なぜ、5文型を指導する必要があるのか」ということです。
一般的な5文型の指導では、「次の文型が、第1?第5のどの文型にあたるのか。あるいは、SVOOまたはSVOCに当たる単語はどれか。」といった内容のものが多いです。しかし、この方法では、生徒には文型を理解するメリットが見えません。
今回の授業では、なぜ文型を理解することが重要なのか。文型を理解することでどのようなメリットがあるのかを体感できる活動を提示しながら指導を進めています。日本人だからこそ5文型を勉強する必要があるのだと納得させ、5文型が解ることで、積極的な英文理解(=攻めの5文型)が可能になることを示しています。
今までは英文を理解する場合、単語を日本語に置き換え、その訳語を並び替えて文全体の和訳を作っていくという受け身的な英文読解をしてきましたが、5文型を理解することにより、自ら情報を探しながら英文を理解していくことが可能になります。また、5文型の理解は、アウトプットにも効果を与えます。英文を組み立てる際に、次にどういう情報が必要かがはっきりわかるようになるからです。
文型の指導で最初に必要なのは、まず、「直接目的語」と「間接目的語」の関係ですが、ここでは矢印を使って表しています。そして次に大切な補語と目的語の関係は=で示しています。この感覚を繰り返し感じられるように指導している点にご注目ください。変則的なものを後に足していくことによって生徒の負担は軽減され、学ぶ意義を感じながら5文型に慣れ親しんでいくことができます。
■授業・解説/内田 浩樹(国際教養大学大学院 英語教育実践領域 教授)
■協力/英語教育・達人セミナー
■授業クラス/札幌日本大学中学校3年生
福島県いわき市にて開催されたieTeachers。
この勉強会では畑中豊先生が英語授業で使える「プレゼン資料の作り方」を丁寧に解説していただきました。
プレゼンテーションソフトの基本から効果的なエフェクト・トランジションを解説!生徒が楽しみながら音読に取り組むことが出来る様々なアイデアをご紹介いただきました。また勉強会の後半ではiMovieのテンプレートを使った映像の作成方法も解説しています。
本講座は2018年3月3日と4日に東京で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第一講座は瀧沢広人先生になります。前半はアクテイブ・ラーニングの授業づくりについて解説します。後半は中学生が英単語を覚えやすくするためのコツや、教材の作成についてお話しします。
本講座は2018年3月3日と4日に東京で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第二講座は、広島県 福山市立福山中・高等学校の上山晋平先生です。常に変化し続ける教育、時代に対応できる資質・能力の育成を目指すために対話的で深い学びを実現する単元の組み立て方についてお話しします。
本講座は2018年3月3日と4日に東京で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第三講座はバイリンガルコメディアンのKaoriさんです。意外と知られていない日常にあふれる英語のクイズや、女子高校生が使う英単語、ネイティブにも伝わる英会話について、表現者Kaoriさんが独特の視点で語ります!
本講座は2018年3月3日と4日に東京で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第四講座は福岡県、西南学院中学・高等学校の田中十督先生です。「宇宙」を題材に、CLIL( Content and Language Integrated Learning)やPREPを使用してペアワーク、音読、スピーキング活動を行います。
本講座は2018年2月24日に静岡で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第一講座は「小中高大の英語教育を繋ぐために必要なこと」をテーマに西山先生が熱く語ります。スピーキングの3StepsからPREPまで低学年から活かせる指導方法、考え方を解説します!
本講座は2018年2月24日に静岡で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第二講座は静岡市の小学校における英語教科化に関わった4人の先生方による実践報告です、英語教科化に向けた各校の取り組みや中学校との接続、連携など小中の立場でお話しいただきます。
※この作品は2017年7月に、札幌で行われた「英語教育達人セミナー」での講座を収録したものです。
様々な書籍、出版物でもおなじみの大塚謙二先生の講演です。
今回は、ウォームアップとしての発展的発話活動として前時で学習した内容のリテリングを取り入れるなどの取り組みを行っている「大塚式授業の組み立て方」に基づいた授業の流れと活動例を紹介しています。
外国語学習の基礎的知識を身に付け、それを使ってOUTPUTさせて英語力を高め、発表活動で緊張感を乗り越える力、ペア活動で誰とでも協力できる力をつけ、人間力を高めることが英語授業のゴールとなっています。
※この作品は2017年7月に、札幌で行われた「英語教育達人セミナー」での講座を収録したものです。
笑いと学びのある授業作りで定評のある畑中豊先生の講演です。
授業を行う上でテーマとしていることや英語学習の約束事について解説し、QA活動を中心とした活動例を実演しています。
その中で特に、それぞれの活動に必要な文法事項の説明の仕方について詳しく取り上げており、教科書を効率よく処理する方法についても紹介しています。生徒たちを惹き付ける活動のアイディアと畑中先生のトークを是非ご覧ください。
本講座は2018年新春に東京で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第一講座は福島県双葉町立双葉中学校・畑中豊先生になります。生徒のモチベーションアップにつながるようなゲーム形式で楽しく学べるアクティビティをご紹介します。
本講座は2018年新春に東京で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第二講座は、浦和実業学園中学校・高等学校の唐澤博先生です。実践的な英語、これからの英語教育に必要なICTを使った授業、学校教育全体の動きについてお話しします。
本講座は2018年新春に東京で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第三講座は、楢葉町立楢葉中学校・松本涼一先生です。発問によって内容理解を深める授業を行ないます。生徒が楽しみながら自ら質問を考えて、話し合うことを重視します。
本講座は2018年新春に東京で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第四講座はアメリカ、日本、東南アジアなど、世界中でパフォーマンスを行なっているスタンダップコメディアン kaoriさんの特別ライブをお楽しみください。
本講座は2018年新春に東京で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第五講座は東大寺学園中・高等学校・西山哲郎先生のスピーキング活動を中心とした講義です。「描写」「自分の意見をいう」「自分の意見と世界の問題を繋げる」という3つのステップが重要になります。
本講座は2018年新春に東京で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第六講座は桜蔭中学校・高等学校の小野典子先生です。不安やストレスと同様に愛や思いやりも必ず伝染します。生徒が授業に集中し、安心して発表できるように、授業中の空気作りを重視します。
本講座は2018年新春に東京で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第七講座は大阪府立鳳高校・溝畑保之先生です。これからの英語授業必要な、生徒に基礎力のほかに思考力と実践力の育成を重視したアクティビティを行います。
本講座は2018年新春に東京で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第八講座は武蔵高等学校・附属中学校の山本崇雄先生です。生徒が自力で立ち上がり、未来を切り開き、リアルな社会で生き抜いていくための教育についてお話しします。
本講座は2017年12月28日に浜松で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第一講座は、岐阜県高山市立久々野中学校・田口令子先生と岐阜大学の巽徹先生です。学習到達目標とパフォーマンステストの活用、ラウンド制で教科書を何度も繰り返すサイクル学習、アウトプットの時間の確保と指導の工夫についてお話しします。
本講座は2017年12月28日に浜松で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第二講座は、岐阜県立加茂高等学校・渡部正実先生です。音声CDを使用したリスニング&ディスカッションや、クイズレットを使用するアクティビティなど、ICTを活用しながらペアワークやグループワークを中心に授業を進めていきます。
本講座は2017年12月27日に大阪で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第一講座は東大寺学園中・高等学校・西山哲郎先生のスピーキング活動を中心とした講義です。「描写」「自分の意見をいう」「自分の意見と世界の問題を繋げる」という3つのステップが重要になります。
本講座は2017年12月27日に大阪で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第二講座は、立命館小学校・正頭英和先生です。英語授業悩みを改善する上で、間違ったやりかたに気付き、本当に必要なことを理解するための考え方と実践方法についてお話しします。
本講座は2017年12月27日に大阪で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第三講座は、東京都白鴎高校附属中学校・小林翔先生です。「聞く」「読む」「会話する」「発表する」「書く」の4技能5領域統合型授業をレベル別に行うための実践例についてお話しします。
本講座は2017年12月23日に岡山で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第一講座は岡山一宮高等学校・目崎浩子先生が普段行なっている高校一年生向けのWorld Caf?形式でのグループワークになります。
本講座は2017年12月23日に岡山で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第二講座は、福岡西南学院中学、高等学校・田中十督先生です。英語の読み書きに必要な「描写」「自分の意見をいう」「自分の意見と世界の問題を繋げる」という3つのステップについて解説します。
本講座は2017年12月23日に岡山で行われた達人セミナーの模様を収録したものです。
第三講座は、鹿児島純心中学、高等学校・園元恭子先生の、英語の文字(アルファベット)と音の関連性(ルール)を学ぶフォニックス指導のアイディアを紹介。なかなか英語が上達しない生徒に、自信と自尊感情を持たせてあげることができます。
今回ご紹介するシリーズは、英語教育の早期化に対応するための一つの考え方と具体例を提案するものです。
小学生は身体感覚が豊かな時期です。この時期は、母語同様、無理にアウトプットを急ぐのではなく、しっかりとインプットに浸らせたい、そして身体感覚を通して、指導者と身体で関わり合いながら英語に出会わせたいと考えます。小学校の段階で、わからない単語でも想像しながら理解しようとする態度を育てることが大切です。
今回の作品では、児童の心とからだを動かす指導法であるTPR(Total Physical Response)が使えるいろいろな場面を設定しました。
文字指導、グループ・ペアでのリスニング・スピーキング活動、初見の文字を音声化するリーディングなどの諸活動を紹介します。小学校英語の教科化に当たり、小学校らしさを生かしつつ中学校以降の英語学習につなげる方法としても、きっと役に立つでしょう。
ここで紹介した活動は、あくまでも一つの参考例です。学校や児童の実状に合わせてアレンジを加え、あなた自身の授業づくりに活かしてください!!
※授業内で使用したPPTは、南丹市立胡麻郷小学校の森真祐先生のご協力を得て作成いたしました。
TANABU Modelとは教科書に基づいて授業を行い、アウトプット活動を通じて英語の基礎を定着させるために、レッスンの扱いに変化を持たせた“持続可能な”「コミュニケーション英語の授業モデル」です。その究極の目的は、高校を卒業して何年英語から離れていても、いざ英語が必要になったときに拠り所とする英語の感覚を残すことにあります。
特徴は、教科書のレッスンの扱いに軽重を持たせることによってアウトプット活動の時間を捻出し、アウトプット活動を通じて英語の基礎を定着させることにあります。授業は英語で行いアウトプット活動を通じて英語の基礎を定着させていくこと。授業はアクティブで生徒中心、教科書に基づいた授業であること。汎用性が高く、誰でもできる授業モデルとなっています。
TANABU Modelでは、アウトプットの時間を捻出するために4つコースを作り運用しています。簡単に終わらせるレッスンを作ることでアウトプット活動を充実させることができるようになりました。
本作では「TANABU Model」の概要と取り組みについて解説し、授業の進め方については模擬授業を通して詳しく紹介。田名部高等学校で実施された実際の授業映像も収録していますのでより実感しやすい内容となっています。
5ラウンドシステムとは、1年間に教科書を5回繰り返して使用する授業スタイルです。
横浜市立南高等学校附属中学校で実施され、切り口を変えて何度も学習することで「聞く、読む、書く、話す」の4技能を高めるカリキュラムとして大きな成果を上げています。
今回の達セミでは、金谷憲先生、西村秀之先生に横浜市立南高等学校付属中学校での実際の授業の取り組みと横浜市以外での導入事例を解説していただきました。現在この取り組みは全国的にも注目されており、是非多くの先生方にご覧いただきたい内容となっています。
※この映像は2017年10月の行われた「英語教育達人セミナー」での講座を収録したものです。
日本人学習者にとって英語のリズムを身に付けることは子音や母音を身につけることにもまして重要なことです。リズムを無視して英語を話しても通じにくいですし、聞き取りもできません。しかし、質をほとんど無視して単に何度も読ませるための音読バリエーションはさまざま提案されている一方、音読指導の中で英語のリズムを意識させ、よりよいプロソディを習得させるための実践はほとんどなされていないように思われます。
そこで、現在行われている中学・高校の授業にはほとんど欠けていると思われる、英語による本文理解活動 ♪本文を用いたリズミック音読というテーマにチャレンジします。
英語による本文理解活動では、新出の構文や文法事項なども、英語で説明することは決して無理なことではありません。文法用語を用いず、文法の現象自体を、図解なども交えながら易しく説明するのは十分に可能です。
♪「リズミック音読」でのビートの表現法には、音楽好きな生徒に合いそうなもの、体育会系の生徒に好まれそうなもの、性別問わずに使えそうなものなど、いろいろなバリエーションが可能です。担当の生徒と先生ご自身の「キャラ」に会ったやり方を是非開発して、楽しい授業を実践するヒントにしていただければ幸いです。
この作品では「本文の内容理解自体を、英語でこんな風にできるのではないでしょうか」という提案を、1巻では中学校編として、2巻では高校編として収録しています。
ラウンド制指導法とは
学習者の英語力を伸ばすには、インプット、気づき、インテイク、アウトプットの機会をたくさん学習者にあたえることが必要だと言われます。したがって、授業では、量は少なくても、質の良い教材を、いろいろな角度から繰り返し学習できるように、いろいろな活動と組み合わせること、時間(日)を置いた、大量で多様な反復学習を行うこと、学習したことを使って、理解したり、発表したりするたくさんの機会を用意することなどが大切となります。そのための指導法としてラウンド制指導法があります。
多様な方法を用いて、いろいろな角度から一つの教材を繰り返し学習させることによって、コミュニケーションの基礎となる言語処理能力を向上させ、4技能をバランスよく伸ばし、入試に対応できる英語力とコミュニケーション力の育成を目指す指導法です。
この作品では、中学校と高等学校でのラウンド制指導について、それぞれのラウンドの目的と指導手順、指導上の留意点などの解説と授業実践(模擬授業)で詳しく紹介していますので、ラウンド制指導の内容をより深く理解していただける内容となっています。
この講義では、中学生にとって定着が難しいと言われる後置修飾の活動をご紹介いたします。
・カードゲーム『ロシアンカード危機一髪』
・封筒を使ったゲーム『ホームランカードを当てよう』
・ボードゲーム『クアルト!』
・オリジナル食品サンプルを使った活動『何かが変です。直してみよう!』
会話を進められないのは、英語の能力不足ではない!
英語でのコミュニケーション活動は、生徒にとっては難しいことです。留学生との交流会の中でも会話が進まず、気まずい静寂が続くようなこともあります。国際教養大学にはEnglish Villageという2泊3日の中高生向け英語研修プログラムがあります。この中でも生徒が留学生にインタビューする時間が設定されていますが、なかなか会話が進みませんでした。
生徒がなかなか会話を進められない理由は、英語の能力が不足しているわけではありません。主な原因は何を話して良いのかが思いつかないことにあります。「どこから来たの?」「趣味は何?」「家族は何人?」など、脈絡のない質問を一通りした後は、もう何も頭に思い浮かばなくなるようです。つまり、「考える訓練」が必要だったのです。この問題を解決するためにEnglish Villageの学生スタッフが議論し、試行錯誤を重ねて作り上げたプログラムが、今回収録した「Ask Plus Answer Plus~一言添えて広がる英会話~」です。
5W1Hの疑問文を足がかりにした会話を進めいていく仕組み!
5W1Hを意識して疑問文を作ることを足がかりにいろいろと尋ねていく調練(Ask Plus)をするのが主な狙いです。また、逆に相手から質問された場合も、単に回答するだけでなく、自分の回答について自分自身に5W1Hを用いた質問をして、その答えを添える訓練(Answer Plus)をすると会話が進むということにも着目しました。
例えば、Do you like sports?と訊かれたら、単にYes, I do.と答えるのではなくて、自分自身に、What sports do I like?と尋ねて、その答えを添えてます。そうすると、Yes ,I do.I like baseball.と答えることができます。
一言添えることで、会話が広がります。さらに、5W1Hを使えばWhen did you start playing basketball? How often do you practice it?のように会話を進めていけるという仕組みです。
■はじめに
この作品では、多読授業を10年余り継続してこられた高橋恵子先生(岐阜県立本巣松陽高等学校)の実践を取り上げています。多読に初めて取り組む生徒に対して行う初期指導から、さらに進めて発展期の指導まで、使用するワークシートや評価表などを用いて詳しく解説し、それらの授業案の中でポイントとなる活動については模擬授業形式にて紹介しています。
また、研究結果は、高橋先生が前任校で研究して発表された修士論文に基づいています。Extensive Reading(多読)の習慣を身に付けるには、優れた教材、読書好きの教師、時間と努力が必要となりますが、この作品を参考にしてぜひ挑戦してみてください
「仮定法」は、高校生が最もつまずきやすい文法項目の一つです。
Whenを用いた文が理解できていれば、文構造自体は同じなのでそれほど難しくはないはずですが、実際に指導してみますと、仮定法でつまずく生徒が多いのが現実です。この原因を探った結果、仮定法が難しいと生徒が感じるのは、if節ではなく、主節の助動詞の使い方にあることがわかりました。まず、どの助動詞を使うべきか、また、どうして過去形でなくてはならないのか、そのあたりの理解が不十分なために、仮定法全体がわからなくなってしまうようです。
助動詞の過去形が、実際に過去の状態や動作を表すことはほとんどありません。過去形であっても、たいていは現在のことを表していることに着目しました。
I would say so.という文が、「私はそう言うつもりだった」という意味になることはありません。何らかの条件のもとで、「私はそう言う」という、現在のことを表しています。つまり助動詞の過去形そのものに、何かを仮定する意味が含まれていることを最初に理解することが、仮定法全体を把握するための近道です。I would say so.という例では、例えば「私が君だったら」 とか、「私がその状況にいるとしたら」というような隠れた仮定の意味を感じることが大切です。
この作品では、if節に触れる前に、助動詞の過去形を用いた文について、隠れた「もし」の意味を感じることから導入する方法で仮定法の理解を促します。仮定法には、ifを用いたもの以外にも様々な表現がありますが、基本的な仮定法の位置づけを理解させることを第一義とした授業展開にしました。
この作品は、2016年11月に広島県福山市で行われた「英語教育達人セミナー」での講座を収録したものです。
前半では、各種セミナーでの講演や書籍の出版など精力的な活動をされている上山晋平先生が、アクティブ・ラーニング(以下AL)の背景や目的と、ALの視点からの授業改善例を紹介しています。
ALについては昨今様々なことが話題となっていますが、大切なことは、なぜそれをするのかを理解した上で活動をすることです。何か新しい活動をしなければならないということではなく、今行われている授業をどうすればAL型になるか(どうすれば生徒にALが起こる授業になるか)、あまり準備をかけることなく、今の授業を工夫して、生徒の力をつける持続可能な授業をするためにはどうすればよいか、そのための工夫やコツについて考えていきます。
この作品は、2016年11月に広島県福山市で行われた「英語教育達人セミナー」での講座を収録したものです。
後半では、出水田隆文先生と林恵利先生が、同僚から学んで実践した内容や、学習が苦手な生徒たちに対してどのように向かい合い、どのような結果が出ているかを詳しく紹介しています。
さらに授業実践例として、パラパラシートを使った活動や「英語で会話する」活動“iTalk”“tTalk”などについてもご覧いただけます。
この講座では様々な考え方や実践例を取り上げていますが、そこから気づいた情報を先生方それぞれがカスタマイズしていただき、自分なりの授業実践を行っていただければと考えています。
アクティブ・ラーニング(以下A.L.)の中でも、最も質の高い学びをもたらすのが「協同(協働)学習」です。次期学習指導要領では、教師主導による講義型の授業スタイルから、学習者同士が協同しながら主体的に深い学びを行うA.L.の視点を取り入れた授業スタイルへと転換する方針が打ち出されています。
英語科ではペアやグループを取り入れた授業も見られるものの、伝統的な講義スタイルに慣れ親しんだ教師にとって、A.L.への転換は容易ではありません。形のみ真似て、結果的に授業の質を低下させることも懸念されます。「学習者同士が関わり合い、高め合う必然性」をいかに組み込むかということが重要となるのです。
本作では、各地で先駆的に協同授業を取り入れている中・高の先生方の実践例を紹介。あまり過度の準備を必要とせずに実践可能な学習活動や授業展開をメインに取り上げました。
中高生のプレゼン指導素材に!
国際教養大学の取り組みとして「English Village」という活動があります。English Villageとは国際教養大学で行っている中高生対象の英語研修プログラム。このプログラムでは、同大学の学部生や大学院生がすべての指導を担当しており、参加した中高生は自分に年齢の近い学生たちが自在に英語を使う姿をロールモデルとして捉え、刺激になっています。
大学生や大学院生が自ら考え行うプレゼンテーション。そして、You-Tubeを使った発信型授業での新しい試みは、次世代へつながる英語教員養成や英語を好きになる高校生の育成など、新しい形の学びとなっています。
今回の作品ではプレゼン型、しかも英語版、日本語版両方で学べる単語習得のための授業パターンを学生が行ったものを中心に収録しており、幅広く役立てられます!
■イントロダクション