■第1回 臨床動作分析の概論
第1回講義は、講義全体のガイダンスと臨床動作分析の概論です。
臨床動作分析の基本的思考プロセス、動作分析の着目点と動作のメカニズム、動作のメカニズムの分析方法、仮説の立案と検証、動作障害に関与する機能障害といった、臨床動作分析を学ぶ上で必要な事項を解説。今後の講義を理解するためにも重要な内容です。さらに、講義後には座談会を収録。石井 慎一郎氏が若手療法士の日々の悩みに応えます。
■第2回 姿勢制御のバイオメカニクス
動作は、すなわち姿勢の変化です。動作分析をしていく上で、姿勢制御のバイオメカニクスを理解することは非常に重要となります。第2回講義では、姿勢制御のバイオメカニクスの基礎理論を解説。
姿勢制御には2つの側面があります。まず動作に必要なアライメント制御、そして力学的制御です。
ここでは特に力学的制御について詳細に解説。重力と床反力のつり合い、支持基底面と重心の位置関係との適切な配列などを学びます。
■第3回 寝返り動作のバイオメカニクス
今回からは、日常生活活動を構成する各動作について、動作のメカニズムと分析の手法を解説します。
まず寝返り動作の運動パターンを説明し、次に動作のシーケンスに入ります。各シークエンスのメカニズムを、解剖学的理解も含めて一つひとつ詳細に解説。図解を交えながらポイントをおさえた解説で、とても分かりやすい内容となっております。
■第4回 寝返り動作の分析と仮説推論
第4回講義では、ワークショップ形式で実際に動作分析を行いながら、それぞれのポイントを解説します。 動作分析は、ただ寝返り動作をみて分析するのではなく、患者にしてもらいたい動きを誘導し、動作にどのような変化が生じるかをみながら分析することが重要となります。ここでは、各部の誘導と評価の仕方を実技で見せながら丁寧に解説していきます。
■第5回 起き上がり動作を可能にするメカニズム
起き上がり動作は、寝返り動作と同じシークエンスを辿っていきながら、途中で起き上がる動作に変わっていきますが、そこで重要になるのが「On Elbow」です。 ここでは、「On Elbow」のメカニズムに焦点を当て、起き上がり動作のシークエンスをスライドや実技を交えて詳しく解説します。
■第6回 起き上がり動作の分析
第6回講義では、前回の講義で学んだメカニズムを活かし、実際の臨床場面を想定した動作分析を行います。 動作分析では、患者の動きを誘導しながらどのメカニズムに問題があるのかを確認し、胸椎・胸郭の可動性、肩甲帯のスタビリティ、棘下筋のスタビリティ、アームラインの機能といった各部の評価を行います。 ここでは、その一連の流れを一つひとつ実技で見せながら重要なポイントを解説していきます。
■第7回 起立動作と着座動作のメカニズム概論
ここではまず起立・着座動作の普遍的特性、すなわち身体重心の前後方向移動と上下方向移動の両立について解説します。次に、起立動作における2つの重心制御方路を、実技を交えながら解説。起立動作の運動パターンを理解する上で重要な内容となります。 さらに、起立・着座動作をそれぞれ3つのシークエンスに分けて、動作のメカニズムについて解説していきます。
■第8回 起立動作のシークエンス
起立動作は、代償動作の起きやすい動作です。そのため、動作分析をする上で動作のメカニズムを理解しておくことが非常に重要となります。 第8回講義では、起立動作の3つのシークエンス:「第一相 重心の前方移動期」、「第二相 臀部離床期」、「第三相 重心の上方移動期」について、モデルや骨格模型で動きを見せながら一つひとつ詳細に解説していきます。
■第9回 起立動作の分析
起立動作が出来ない患者には様々な原因が考えられます。 動作分析では、基本メカニズムを理解した上で、そのメカニズムが上手くいかない原因を 仮説を立てて 一つひとつ評価し、その結果から推論していきます。 ここでは、様々なケースについて仮説の立て方から評価までを分かりやすく解説。臨床の場で非常に役に立つ内容です。
■第10回 着座動作のシークエンスと分析
第10回講義では、重心移動の軌跡を中心に、着座動作のメカニズムについて詳しく解説。安定した着座動作のために、どのような動きをつくっていけば良いのかを学びます。 さらに、着座の動作分析では、着座に必要な動作がとれているかを一つひとつ評価していきます。よく見られる動作の問題点を提示しながら、評価の仕方や考えられる原因を解説します。
■第11回 歩行の臨床バイオメカニクス
今回からは歩行のバイオメカニクスです。第11回講義では、まず倒立振り子運動をモデルに、「支点を中心として重心が回転していく」という歩行の本質的運動機能を解説。さらに、人の実際の歩行について学習していきます。 人の実際の歩行は、倒立振り子運動とは違い、支点が3か所に移動します。これらをRocker機能といい、歩行の全体像を捉えるために非常に重要な事柄です。ここでは、3つのRocker機能の概論と、Heel Rocker(踵接地~全足底接地)の役割、衝撃吸収のメカニズムについて解説します。
■第12回 Ankle RockerとForefoot Rockerの役割
第12回講義では、Ankle Rocker(全足底接地~踵離地)と、Forefoot Rocker(踵離地~爪先離地)の役割について詳しく解説していきます。Ankle Rockerの役割は、重心の上昇とブレーキング作用です。そのメカニズムを理解するために、足関節と股関節の協調運動、腸腰筋とヒラメ筋の働きなどを学習します。 Forefoot Rockerの役割は、重心軌道の上方修正と方向修正です。そこで重要となる、腓腹筋の働きや遊脚のメカニズムなどを学びます。
■第13回 Heel Rocker機能の評価
ここからは、3つのRocker機能を通して、どのように歩行が達成されるかを解説し、機能ごとに評価をしていきます。
立脚初期では、踵から地面に接触し、踵を中心として身体が前方に回転します。このとき身体には大きな衝撃が加わるため、Heel Rocker機能の役割が非常に重要となります。
第13回講義では、Heel Rocker機能の評価として、股関節が接地に備えて安定したポジションが取れているか、衝撃を吸収しながら重心を前方に推進させることが出来ているかなどを確認していきます。
■第14回 Ankle Rocker機能の評価
Ankle Rocker機能の重要な役割として、重心の上昇とブレーキング作用があります。
第14回講義では、Ankle Rocker機能の評価として、荷重応答期から立脚中期までの膝の伸展が、足関節と
股関節を上手く協調させて出来ているかを確認します。また、膝関節の伸展可動域に制限がある場合には、Screw Home Movementが上手く機能していない可能性があるため、阻害因子を確認するために詳しく評価していく必要があります。
スライドや実技で見せながら分かりやすく解説します。
■第15回 Ankle RockerとForefoot Rocker機能の評価
立脚後期は、Ankle RockerとForefoot Rockerの複合的な機能によって成立します。このとき股関節屈筋の完全な遠心性コントロールが臨床上きわめて重要な要素となります。
第15回講義では、Ankle RockerとForefoot Rocker機能の評価として、立脚後期に腸腰筋とヒラメ筋を遠心性に収縮させながら、股関節を後ろに伸ばすことが出来ているかを確認します。また、Ankle Rockerから Forefoot Rockerへの移行が上手く出来ているか、足関節と股関節を協調させて重心移動できているかなどを評価します。
最後に、歩行動作の評価のまとめと、「基本動作のメカニズムと動作分析」の講義全体のまとめを行います。

※講義内容等は予告無く変更される場合がございます。あらかじめご了承ください。